看護師たちのトップである看護師長にとって、医療に対する知識や技術はもちろんですが、コミュニケーションのスキルも必要です。看護師長は患者の体調や精神状態の把握、共に働いている看護師たちについてもきちんと把握する必要があります。忙しい看護の現場では働いている人がよりスムーズに気持ちよく動き回れることが重要であり、そうするためには看護師長が一人ひとりの看護師としっかりコミュニケーションをとることが大切です。また患者についても退院日の日程を調整したり、不安なことを聞いたりして、安心して治療に集中できるようにしなくてはいけません。

話を聞くという受け身のコミュニケーション能力だけではなく、医者と意見交換しあう機会には自ら進んで発言する力がいるでしょう。つまり、リーダーシップも必要です。リーダーシップがなければ、看護士同士のチームワークを保つことができません。チームワークが崩れれば、看護の質も落ちてしまいます。信頼されるリーダーになるためには、他の看護師の模範にならなくてはいけないので、より多くの専門知識と医療技術も必要となります。また何があっても冷静に受け止めて指揮をとり、まとめ上げる能力も欠かせないでしょう。看護師長は看護師たちがそれぞれの能力を発揮して気持ちよく働けるように、個々の長所や性格をしっかり把握して適切な評価をすることも大切です。

このように、看護師長には求められるものが多く大変ではありますが、その分、医師からも看護師からも患者からも信頼され、感謝されたり頼られたりする機会が多いものです。そのことが仕事のやりがいへと繋がっていくことでしょう。